余ったサワードースターターが大活躍:重曹入りのサクサク万能クラッカーの完成品の写真

余ったサワードースターターが大活躍:重曹入りのサクサク万能クラッカー

これは本当においしくて、作るのも簡単、余ったサワードースターターを活用するのに最高のレシピです。 「おいしい」と言うとき、本当に市販品よりおいしい、輸入物でも国産でも、どれよりもおいしいという意味です。 実はこのクラッカー、偶然の産物なんです。 経緯はこんな感じでして…… 私はサワードースターターに1日2回給餌していますが、そのたびに何十グラムも小麦粉を足してけっこう気前よく育てているんです。 気がついたら、余ったスターターがかなりの量にたまっていました。 ちょうどまたマルシェの日が近づいてきたので、「このスターターを使い切るために、サクサクのクラッカーでも焼こうかな」と思ったんです。 冷蔵庫の中を見てみると……えっ!? サワードースターターがほとんど10キロ近くもあるじゃないですか😨 それなら大きなバッチで焼きましょう、ということに。 4キロくらいは処理したところで、「もうこれ以上は無理、手が取れそう…」という感覚に。というのも、カリカリに焼き上げるには、生地を極薄に伸ばさないといけないからです。 それで「もっと厚めのビスケットみたいにしたほうがいいかも🙄」と思ったのですが、厚いとすぐに固くなってしまうし、薄いクラッカーだとよく合うスターターの酸味が、厚めのものだとあまり調和しなくなるのです。 そこで重曹を少しだけ加えてみたところ…… 結果は大成功! 以下が試行錯誤の末に落ち着いたレシピです。油の量を減らしたければ、まずはレシピ通りに作ってから、その後お好みに合わせて調整してください。 *このレシピは、ある程度「熟成した」サワードースターターで作ると特にうまくいきます。たとえば、冷蔵庫で2週間以上寝かせたようなものです。まだ新しいスターターを使う場合は、重曹の量を少し減らしてください。 *かなり融通のきくレシピです。小麦粉はお好みでブレンドして構いませんが、全粒粉を入れすぎると生地が乾きやすくなります。全粒粉を使う場合は、小麦粉の総量を少し減らしてください。 *油の量を減らす場合は、小麦粉の量も一緒に減らしてください。 *甘いバージョンにしたい場合は、オーブンの温度を下げて焼きます。 私はこの分量の生地を3枚の天板に分けて焼きます。しっかり薄く、均一に伸ばすなら、2枚の天板でも足ります。 ✨ パンデミック中のロックダウンのころ、このクラッカーをまとめて販売して、その過程でたくさんの新しいフレーバーも生まれました。そのうちいろいろシェアしますね。

調理時間:15〜30分
難易度:かんたん

材料

余ったサワードースターター(加水100%)220 g
重曹2 g
オリーブオイル40 g
5 g
乾燥ハーブ1 g
中力粉/オールパーパス(タイプ550程度)140 g

手順

1

まずは、冷蔵庫の奥にしまい込んであるサワードースターターの瓶を取り出します……。 カビさえ生えていなければ問題ありません。 表面に濃い色の液体が溜まっていても大丈夫です。その液体は捨ててから、スターターを一度よく混ぜ合わせてください。

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2

サワードースターターをボウルに入れます。 ・まずは重曹を、スターターに直接加えてよくなじむまで混ぜます。この段階で、もこもこと泡立ってきます。

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3

残りの材料を次の順番で加えます。 ・油(オリーブオイル、ネギ油、玉ねぎ油、チリオイルなど、お好きなものでOK)を加えます。 ・塩と乾燥ハーブ/スパイスを加え、よく混ぜます。 ・小麦粉を加え、全体がひとまとまりになるまで混ぜます。 生地がまとまるまで軽くこねる程度でOKです。こねすぎないように。 *長ねぎ油を作るとき、重曹をひとつまみ加えると、ネギの色が鮮やかな緑に保てます。

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4

私の天板のサイズは30×40cmです。1枚の天板あたり、生地を約95〜130gずつに分けて伸ばしています。 たくさんのせれば厚めに、少なめなら薄めのクラッカーになります。 1〜2回焼いてみれば、自分の好みの量がつかめると思います。

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5

生地はシリコンマット、または油を塗ったシートの上に直接伸ばします。シリコンマットの使用を強くおすすめします。クッキングシートはあまり向きません。 あまり薄く伸ばしすぎないように。薄くしすぎると、層になった繊細な食感が失われてしまいます。 金属製の定規を使って、切り分けるラインの目印をつけます。 アヒル型など、抜き型で好きな形に抜いてもOKです😜 *生地を最後まで切り離してしまうのはあまりおすすめしません。 ピザストーンの上で直接焼くため、完全に切ってしまうと、焼いている間にピース同士がばらけてしまい、取り出しにくくなります。 普通の天板で焼く場合は、完全に切り離してしまっても構いません。

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6

オーブンとピザストーンを一緒に200℃に予熱します。 シートに乗せた生地を、縁のない天板にスライドさせて移し、そのままピザストーンの上に滑らせて焼きます。 最初の2バッチくらいは必ず様子を見て、時間を調整してください。私にはあなたのオーブンのクセが分からないので、正確な焼き時間はお伝えできません!😜 私のオーブンでは、およそ5分で焼き上がります。

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焼き上がったクラッカーをオーブンから取り出し、冷ましてから、目印のラインに沿って割ります。 冷凍用のジッパー付き保存袋か、密閉容器に入れて保存してください。

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8

気分に合わせて、いろいろな形にして楽しんでください。 マルシェで販売するときは、あえてこの不揃いな形に切っています。形も大きさもランダムなほうが、むしろ見た目がかわいいんです😂

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料理のコツ

シンプルなレシピですが、細部が仕上がりを左右します。要点をまとめておきます😬 *重曹の量は、余ったスターターの重量の約1%が目安です。入れすぎると重曹の風味が前面に出てしまうので、「入れ過ぎ」には要注意。 *重曹は小麦粉ではなく、サワードースターターに直接混ぜてください。 *小麦粉を入れる前に、先に油を混ぜ込みます。 *生地の厚さは1.5〜2mm程度を目安に。 *お好みの焼き色になるまで焼きます。もしまだカリッと感が足りなければ、90℃の熱風で後から乾燥させてください。